【YBCルヴァンカッププライムステージ準決勝1stleg ガンバ大阪vs北海道コンサドーレ札幌】半分開いた埼玉スタジアムへの扉

2020年11月1日

その男止められない?

札幌との3連戦の第2戦。

ガンバは先週の金曜日のリーグ戦のスタメンから、
韓国代表に招集されたキムヨングォンに代わって菅沼が入っただけで、
他の10人は同じ顔ぶれ。

しかしながら、札幌ボールになった時、
インサイドハーフの井手口がアンカーの矢島と同じ高さまで下りてきて、
ダブルボランチっぽく守っていたあたり、直近のリーグ戦と比べると、
アウェイゴールを与えないように慎重に試合を進めていたように見受けられた。

その直近のリーグ戦で0-5という大敗を喫した札幌は、ジェイをスタメンから外し、
アンデルソン・ロペスを起用するメンバーの変更はあったうえで、
トップ下の荒野に矢島のマンマークをさせたり、
髙尾のオーバーラップをジェイに見させるなどの、極端なガンバシフトは敷かずに、
彼らの普段通りの戦い方でリベンジを期してきた。

そんな札幌の普段着を前半で剥ぐことも出来たのだけど、
アデミウソンが二度の決定機を逸してしまったことで、試合を難しくしてしまった。

つい5日前に後半だけで1ゴール2アシストと大暴れし、
この日もシュートの場面以外の動きは悪くなかったアデミウソンだけど、
どうしてこうもコンスタントに結果を残せないものかね。

このブラジル人FWに関しては、能力の高さには疑いの余地は無いのだけど、
本人の問題なのかチームの問題なのか、
どうもそれを発揮し切れていない感がずっとあると思っているのは僕だけだろうか。

後半にならないと試合が動かないのはこのカードの仕様?

前半はお互いに相手の出方を窺うような動きの少ない試合展開だったけど、
後半に入って試合の主導権を握ったのは札幌だった。

しかしながら、それでいて先制したのはガンバだったというから、
サッカーはよくわからないスポーツだ。

この試合、再三、対面の白井と激しいマッチアップを繰り広げていた福田が、
ペナルティエリア内で白井のハンドを誘いPKを獲得し、
これPKを宇佐美が、菅野にコースを読まれながらも決め切ってみせた。

この時点で後半29分。

あとはのらりくらりと時間を使って1st legを終わらせたかったのだけど、
後半42分に左サイドの深い位置からの福森のFKを宮澤にニアでフリックされると、
ファーにいたキムミンテに押し込まれ、タイスコアに追いつかれてしまった。

敵ながらこのFKはデザインされた素晴らしいものだったと思うけど、
そもそもこの日のガンバは自陣で不用意にファウルを犯しすぎている感があった。

個人的に札幌の福森は現在のJリーグでナンバーワンのフリーキッカーだと思っている。

そんな福森を擁する札幌相手に、これだけ自軍ゴール近くでファウルを与えていれば、
この失点を喫するのは時間の問題だったのかもしれない。

開演頻度が高くなってきた万博劇場

ホームアンドアウェイの180分の戦いに於いて、1st legをホームで戦い、
アウェイゴールを与えての1-1というのは負けに等しい引き分けと言わざるを得ない。

それどころか、鈴木武蔵の狙いすましたシュートを東口がファインセーブで弾き出すなど、
180分間の試合の大勢が決まってしまうような
2つ目のアウェイゴールが札幌にもたらされそうな雰囲気すらあった。

ところが、ここで勝ち越したのがガンバだったから、
やはりサッカーはよくわからないスポーツだ。

パトリックを狙った小野瀬のクロスボールを札幌のDFがクリアミスすると、
これを倉田が叩き込んでガンバが勝ち越しに成功し、そのまま試合終了。

アウェイゴールを1つ与えたのは不気味だけど、2nd legに臨むにあたり、
アドバンテージがあるのとビハインドがあるのとでは雲泥の差。

試合終了間際に背番号10がチームにもたらしたこのゴールが、
ガンバを3年ぶりのリーグ杯決勝のピッチに導くゴールになることを願ってやまない。

台風もラグビーワールドカップを見たいのかな?

札幌3連戦の第3試合となるリーグ杯の2nd legは、4日後の日曜日。

3冠を達成した2014年にも川崎と3連戦をしたけど、
3試合目にもなってくるとお互いに相手の手の内がバレバレになり、
両者決め手を欠くような塩分濃度の高い試合になってしまったので、
今回も同じようになる可能性は十分に考えられるだろうね。

ただ、試合の行方以上に気になるのが、台風の行方。

3連休の中日とあって、早々に2nd legに参戦を決めたものの、
そもそも札幌に辿り着けるのか不安なんですが…

ガンバ大阪21北海道コンサドーレ札幌
’74 宇佐美貴史
’87 キムミンテ
‘90+5 倉田秋