【明治安田J1リーグ16節 FC東京vsガンバ大阪】リーグ最強の盾で攻略した大魔境・飛田給

これぐらいハンデをもらってもバチは当たらないだろう

前節、ホームで川崎フロンターレを降し4位に浮上した我らがガンバ大阪は、
21世紀に入ってわずかに2勝と大の苦手としているFC東京とのアウェイゲームを迎えた。

何の大会か知らないけど、水曜日に試合をしたチームがいるらしく、
FC東京もそのチームの一つのようで、なんと佐賀まで行って120分の試合をして、
中3日で今回のガンバ戦を迎えているのだとか。

そんなわけで日程面では前節から中6日のガンバが有利という状況ではあるけど、
上述の通りガンバは味の素スタジアムを苦手としているので、
これぐらいのハンデをもらってもいいですよね?

昨年のこのカードは0-3と完敗を喫しただけでなく、
髙尾のザル守備が俵積田のビューティフルゴールをお膳立てしてしまうなど、
クラブ創設25周年のFC東京を接待するような試合をしてしまったので、
今季は、ウェルトンや山下がFC東京のサイドを切り裂いて、
昨年のお返しのようなゴールを決めて欲しいところだ。

青黒の両翼に要注意

スコアレスドローに終わった先週のヴェルディ戦以来、
11日ぶりの味の素スタジアムでの試合に臨む青黒のスタメン11人は以下の通り。

前節の川崎戦のスタメンからネタ・ラヴィに代わってダワンが入っただけで、
残りの10人は同じ顔ぶれ。

また、松田陸と山田がベンチ入りするなど、
負傷で戦線離脱していた選手たちが徐々に戻ってきている様子が窺えるね。
(あとはファン・アラーノと岸本ぐらいかな?)

先制点が欲しいのは日程面で不利なFC東京なので、
インテンシティ高めで試合に入ってくることが予想出来るにも関わらず、
試合の入りからガンバは受けに回ってしまう。

ガンバの天敵・ディエゴ・オリヴェイラに右サイドの深くまで進入され、
マイナスのクロスから俵積田に決定的なシュートを打たれれば、
黒川が安斎を倒して前半の早い時間帯にイエローカードを貰うなど、
なかなか思うように試合を運べない。

福岡はビルドアップの貢献度は高いんだけど、この日はディエゴ・オリヴェイラ、
先日のヴェルディ戦では木村にフィジカル負けしているところを見ると、
強度の部分では三浦と比べると物足りないよなと思ってしまう。

ただ、この悪い流れを変えたのが今季のガンバのストロングポイントでもある、
ウェルトンと山下の両ウイング。

カウンターの場面で、ウェルトンがマッチアップした長友を吹っ飛ばして、
山下へラストパスを送り、この日のガンバの最初のチャンスを演出すれば、
長友のシュートを半田がブロックしてルーズになったボールを拾った山下が、
俊足を飛ばしてピッチの半分以上をドリブルで駆け抜けてシュートを放つなど、
この2人は間違いなくFC東京のDF陣に脅威を与えていた。

ただ、この日、FC東京のゴールマウスを守っていた野澤も当たっていたため、
ゴールネットを揺らすまでには至らず、スコアレスで前半を折り返すことになった。

武器は運動量だけではないことを証明した山田康太

前半と同じ選手を後半のピッチに送り出したポヤトスとクラモフスキーだったけど、
後半に入っても膠着状態が続く。

そんな状況を受け、最初に動いたのはクラモフスキーで、
俵積田と荒木に代えて仲川と遠藤渓太を投入する。

ディエゴ・オリヴェイラのヒゲもじゃの顔を見ただけでも頭痛がするのに、
マリノス時代に何度もガンバ戦でゴールを決めている遠藤渓太まで投入するなんて、
FC東京というチームはどれだけガンバサポーターのトラウマを刺激するつもりなんだろうか。

対するガンバは、ダワンに代えてネタ・ラヴィを投入しただけで、
前線の選手たちを信じて得点の機会を待っていたのだけど、
試合の残り時間10分を切っても変わらない状況を受け、
ようやくポヤトスが切った交代のカードは、坂本と山下に代えて倉田と山田。

前節の川崎戦でダメ押しのゴールを決めている倉田はともかく、
運動量は物凄いけど得点力にもチャンスメイク力にも乏しい山田を投入しても、
この状況は変えられないのでは?と思ったのだけど、
その山田がファーストプレーでゴールネットを揺らしてしまう土下座案件。

まあ正直トラップミスだったと思うけど、
トラップが浮いたことでボレーシュートみたいな形になって、
上手く野澤のタイミングをズラすことが出来たんじゃないだろうか。

終盤で1点リードしたガンバは、ウェルトンと宇佐美に代えて松田と唐山を投入し、
試合をクローズしにかかる。

そんな状況まで持ち込んでおいて、エンリケ・トレヴィザンにゴールネットを揺らされた時は、
「やっぱり味スタは鬼門なのか・・・」と思ったけど、
ジャジャ・シルバがクロスを上げた時点でトレヴィザンがオフサイドポジションだったとして、
ノーゴールの判定で命拾い。

まあ、主審によっては、トレヴィザンがシュートを打つ前に、
松田がボールに触っているのでゴールを認める人もいるだろうし、
その前の山田のゴールの場面では、
黒川が遠藤渓太を倒したところでファウルを取る人もいるだろう。

昨季のチーム状態が悪い時は、こういう微妙な判定がことごとく相手有利になってしまって、
DAZNのジャッジリプレイで取り上げられてたことを思うと、
試合終盤にどちらとも取れる判定が続けてガンバ側に転がったのは、
今のガンバのチーム状態が良いと遠回しに証明しているのかもしれない。

一森が独り相撲をする理由は無いのでそこは安心している

鬼門を攻略したガンバの次の試合は、湘南ベルマーレとのアウェイゲーム。

昨季のこのカードは、古巣対戦となった谷が独り相撲をした挙句、
町野1人に4度もゴールネットを揺らされるという屈辱的な敗戦を喫したので、
その苦い記憶を勝利で払拭したいところ。

首位の町田と2位の鹿島が負けないので、勝ち点差がなかなか詰まらないけど、
3位の神戸が失速気味なので、来週神戸と対戦する浦和さんにも頑張ってもらって、
次節でガンバがACL出場圏内交代と行きますか。

FC東京01ガンバ大阪
’85 山田康太