【明治安田生命J1リーグ2節 ガンバ大阪vsセレッソ大阪】Jのある日常が強烈な痛みとともに戻ってきた
2020年シーズンの2度目の開幕
ガンバ大阪にとって鬼門の1つである日産スタジアムで、
昨季のチャンピオンチームである横浜Fマリノス相手に勝利を収め、
今季のガンバは一味違うぞと思わせてくれたのは2月23日の話。
その後Jリーグは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
長期にわたる中断期間に突入。
我々の日常からサッカーが消えてしまった。
そして、来る7月4日、2020年シーズンの2度目の開幕を告げるホイッスルが、
パナソニックスタジアム吹田に響く。
対峙する相手は憎きピンクの隣人・セレッソ大阪。
本来であれば観客で埋め尽くされたスタジアムで行われる大阪ダービーが、
無観客のリモートマッチという形で行われるのは興行的には痛手だけど、
勝てば勢いがつくという意味で相手にとって不足は無し。
いつものホームでのダービーのように勝ち点3を積み上げ、
試合後はピンクの連中の泣き顔を堪能する予定・・・だったのだけども。
攻守は表裏一体
J1リーグ歴代最多の632試合出場を達成した遠藤保仁を中心に、
ボールを握ってセレッソ陣内に攻め入るガンバ。
DAZNの中継ではガンバが優勢に試合を進めている旨のコメントが多かったけど、
実際は、宇佐美とアデミウソンにボールが入れば、
アタッキングサードまでは良い形でボールを運べるものの、
そこからシュートを打つことができずボールを失う場面が多く目についた。
反対にセレッソは、自陣でガンバのパスを引っ掛けると、
手数を掛けずに東口の守るゴールマウスに迫り、シュートで攻撃を終わらせていたので、
ボールポゼッションの割にはシュートチャンスを多く作っていた。
前半終了間際の奥埜の先制ゴールや、後半の丸橋のゴールについて、
どちらも守備で良い対応が出来たとは言えないけど、
そもそも変なボールの取られ方をしたところから攻め切られているからね。
木本に当たってゴールポストを叩いた宇佐美のシュートが決まっていれば、
違う世界線の試合が見られたかなと思うけど、
いずれにせよこの試合のガンバが良い攻撃を出来ていたとは思えないね。
モイーズ宮本
新型コロナウイルスによる中断期間が長期にわたったため、
再編された日程の過密さを考慮し交代枠が3人から5人に増えた2020年シーズン。
後半9分という比較的早い時間帯に2枚代えという積極的な采配が見られるのも、
交代枠が5人まで使えるという新ルールが影響しているだろう。
ただ、その2枚の交代カードを使って、
パトリックと井手口を投入するという采配は納得がいくものだったけど、
下げた選手が遠藤と矢島というのはいかがなものか。
ピッチからゲームメーカーがいなくなったガンバは、
井手口をアンカーに置くという何度も失敗した布陣を採用し、
パトリック目掛けた身も蓋もない単調なパワープレーに終始。
小野瀬のシュートが木本の手に当たって手にしたPKをアデミウソンが決め、
運良く1点を返すことには成功したけど、同点ゴールを挙げることは出来ず、
あろうことか2003年以来17年ぶりに、
ホームでセレッソに敗れるという恥辱を味わうことになってしまった。
もし満員のスタジアムでこんな試合をしていたら、
ブーイングどころじゃすまなかっただろうから、
無観客試合だったのは不幸中の幸いだったね。
試合はまたすぐにやってくる
そう言えば、東日本大震災の時にJリーグが2ヶ月近く中断した時も、
再開初戦の広島戦はボロ負けだったな。
まあ、地震や新型コロナウイルスが無くても、
ガンバは試合間隔が空くとパフォーマンスが落ちる傾向があるし、
実は過密日程の方がいいのかもね。
ダービーで負った痛みは簡単に消えるものでは無いけど、
中3日でアウェイの名古屋戦が控えているので切り替えていきましょうか。