【明治安田生命J1リーグ11節 ガンバ大阪vs浦和レッズ】自滅した試合とはまさにこの試合のこと

2020年11月1日

間隔が空くと集中が切れる

前節の鳥栖戦が、
新型コロナウイルスのクラスターが鳥栖のチーム内で発生したことにより延期。

また、先週のミッドウィークに行われたルヴァンカップの湘南戦は、
消化試合だったこともあり、U-23の選手たち主体で臨んだので、
実質今節の浦和戦は、ガンバのトップチームにとって中10日での試合。

対戦相手の浦和は、前節の広島戦から中3日での試合なので、
コンディション面でガンバに分があるのは明らかなんだけど、
どういうわけかガンバって試合間隔が空くとフワッと試合に入ってしまうところがあるので、
過密日程でたくさん試合をしている方が良かったりする。

まあ、試合前の宮本監督の話でも、
気の緩みには気を付けているという話をしていたので、
心配はいらないかなと思っていたのだけど、
悪い予感ほど的中してしまうのは何なんだろうね。

思うようにいかなかったビルドアップ

今節は、キムヨングォンがベンチにも入っていなかったこともあり、
3バックの並びは左から昌子、三浦、髙尾。

ガンバはいつものようにこの3バックに東口を含めた4枚で、
後方からビルドアップを試みたのだけど、
そのビルドアップと対になるように前線の4枚で激しくプレスを掛けてきた浦和の守備に手こずり、
低い位置でボールを失ってピンチを迎える場面が目に付いた。

コンディション面で不利な浦和が、
先制点欲しさに前半から飛ばしてくるのはある程度予想できたことなので、
この守勢の時間帯を耐え凌いで、
浦和の選手の足が止まりはじめる後半に勝負と行きたかったところだけど、
前半24分にそんな重要な先制点をあっけなく決められてしまった。

痛い失点ではあったけど時間帯が早かったので、
前半のうちに同点に追いつければ逆転のチャンスも十分あると思っていたのだけど、
浦和の先制点から10分もしない間に藤春がペナルティエリア内でハンドを犯してPKを献上。

これをレオナルドに決められて、
前半で2点ビハインドを背負うという苦しい展開になってしまった。

藤春は2試合連続で失点に直結してしまうプレーをしてしまったけど、
そもそもこの藤春のPK献上までの一連のプレーは、
自陣深くの中央のエリアで髙尾の横パスがカットされてしまったのが起因なので、
髙尾には猛省を促したいね。

ただ、右サイドで髙尾と小野瀬のユニットが形成されて以降、
藤春と倉田の左サイド一辺倒だったガンバの攻撃に幅が出たので、
個人的には髙尾の攻撃面は評価している。

痛いミスだったけど、このミスを糧に選手としてワンランク成長して欲しいと思うね。

空虚なパワープレー

2点ビハインドを追いつくべく、宮本監督は後半からシステムを4-4-2へ変更し、
小野と渡邉千真に代えて遠藤とアデミウソンを投入。

浦和の前線からの守備に苦しんでいたので、ビルドアップのやり方を変える目的で、
4バックへの布陣変更は前半のうちにやっても良かったかもね。

そんな布陣変更も行い、とにかく1点を返したかったところだけど、
次の1点も浦和に入ってしまう。

三浦は難なくクリアできたボールだったと思うけど、
背後にポジションを取っていた武藤の存在気づいておらずボールを攫われると、
左足でファーサイドに流し込まれてしまった。

三浦のミスではあるけど、周囲のコーチングは出来ていたのだろうかという場面だったね。

その後、CKから井手口のスーパーゴールが決まり1点を返すも反撃もここまで。

終盤のパトリック目掛けたパワープレーも、可能性のある場面はほとんど作り出せず、
浦和の守備陣に簡単にロングボールを跳ね返される光景は、なんだか虚しさを感じたわ。

膿は出し切ったと思いたい

首位の川崎追撃に向けて負けられない一戦だったけど、敢えなく敗戦。

ただ、リーグ最少失点のセレッソ相手に5ゴールを叩き込んで勝利するなど、
今季の川崎は強すぎるので、今季は2位を狙ってシーズンを戦うのが現実的なのかもしれない。

今節は自分たちのミスで自滅してしまったので後味の悪い敗戦だったけど、
中3日でアウェイでの鹿島戦が控えているのでいつまでも下を向いているわけにはいかない。

鹿島はシーズン序盤苦しんでいたので、
もっと早い段階で戦っておきたかったというのが本音だけど、
強い鹿島に勝ってこそ勢いがつくというもの。

古巣対決となる昌子に、かつての盟友たちをシャットアウトしてもらいたいね。

ガンバ大阪13浦和レッズ
’24 関根貴大
’34 レオナルド
’57 武藤雄樹
’60 井手口陽介