【カタールワールドカップ アジア2次予選 日本vsミャンマー】これはモンゴル戦の続きか?

2023年1月1日

サッカーは戦争だと言う者は本当の戦争を知らない

1年4ヶ月の沈黙を経て、3月のモンゴル戦から再開したカタールW杯アジア2次予選。

モンゴル戦に引き続き無観客での開催となったフクダ電子アリーナで、
我らが日本代表が相対するはミャンマー。

本来であれば、3月25日に対戦する予定だったのが、
ミャンマーの国内情勢の悪化に伴い、5月28日に延期されたわけだけど、
依然としてミャンマーの国内情勢は厳しいものがあるので、
再延期かもしくは中止になるものとばかり思っていた。

軍事クーデターを起こしたミャンマー国軍への抗議の意味合いで、
代表選手の半数以上が今回の代表招集を辞退したらしいけど、
試合を開催することが出来たのはひとまず良かったと言っていいんだろうか。

この試合がミャンマー国内でTV中継されるかどうかはわからないけど、
もし中継があるのなら弾圧の恐怖に怯えて生活するミャンマー国民にとって、
少しでも息抜きの時間になってくれればいいと思う。

またしてもフクアリで開催された日本の攻撃練習

この試合の日本代表のスタメンは、GKに川島、DFラインは右から酒井、板倉、吉田、長友、
中盤は遠藤と守田で、2列目は右から伊東、鎌田、南野、そして1トップに大迫の4-2-3-1。

川島と長友のような「昔の名前で出ています」的な選手がいるけど、
正直なところ、勝って当たり前の相手に若い選手を抜擢したところで、
有意義な経験が得られるとも思えないので、これはこれで良かったと思う。

ミャンマーは4-1-4-1の布陣を敷き、自陣からほとんど出て来なかったので、
日本としてはほとんどの時間を敵陣で過ごすハーフコートゲームになり、
前半だけで大迫がハットトリックを達成するなど、4-0で試合を折り返し。

今季、ブレーメンで不遇をかこった大迫だけど、
やはり日本代表で1トップのポジションに入ると水を得た魚のようにプレーするね。

2019年にヤンゴンで対戦した時は日本が勝利したものの、
0-2と割とロースコアの試合だったので、
本来のミャンマーはモンゴルより強いんだろうけど、
ミャンマーは当時のメンバーからほとんど入れ替わっているので、
2年前と同じような戦いをするのはさすがに難しいか。

そして2桁得点

後半になっても順調に得点を重ねる日本。

後半の早い時間帯はミャンマーが前掛かりに出てきたこともあって、
パスが繋がらない場面も散見されたけど、
後半17分に守田に代えて原口を投入し、布陣を4-3-3に変更すると、
ミャンマーの選手たちはこの布陣変更に対応することが出来ず、
スタミナ切れも相まって完全に勢いがなくなってしまったね。

そんなガス欠を起こしたミャンマーとは対照的に、
終始フルスロットルで右サイドを上下動する伊東純也のスピードとスタミナは、
相手がミャンマーだということを差し引いても恐れ入るレベルだったけども。

日本が大勝して嬉しい気持ちはある反面、
得点差が開いてくるとラフプレーが増えてくる傾向があるので、
日本の選手がケガさせられないか心配していたのだけど、
先日のモンゴルほどのクリーンさはないにせよ、
この日のミャンマーの選手のプレーにも際立った荒さは見られなかった。

無観客だとスタンドの観客のフラストレーションが
ピッチにいる選手に伝播することが無いから、
試合が荒れにくいんだろうか。

Jリーグの試合でも無観客だとあまり選手が熱くなっていないようにも見えるし、
何らかの因果関係はあるように思うね。

集まれる時間を大切に

カタールW杯アジア2次予選の次の試合は、
我らがガンバ大阪のホームであるパナソニックスタジアム吹田でタジキスタンと対戦。

2年前にアウェイで対戦した時は、結果的に0-3で勝利したものの、
最終予選かと思わせるようなクオリティの試合だったので、
モンゴル戦やミャンマー戦のような大差での試合にはならないんじゃないかと見ているけど、
まあ、勝って当たり前の試合であることに変わりはない。

こんなレベルに差がある相手と対戦することに意味はあるのかと思うけど、
コロナ禍のご時世ということもあり、
代表選手が集まって活動できる機会も限られているので、
合宿が出来るだけでもメリットはあるのかなと思う。

なんにせよ、タジキスタン戦の前に札幌で組まれているジャマイカ戦も含めて、
良い試合を見せて欲しいね。

日本100ミャンマー
‘8 南野拓実
’22 大迫勇也
’30 大迫勇也
’36 大迫勇也
’49 大迫勇也
’56 守田英正
’66 南野拓実
’84 鎌田大地
’88 大迫勇也
’90+1 板倉滉