【明治安田生命J3リーグ14節 ガンバ大阪U-23vs藤枝MYFC】そんなに長く無敗が続くほどJ3は甘くない

2020年11月1日

セカンドチームのジレンマ

前節の福島戦で大勝を収め、
ルヴァンカップの湘南戦も含めると6試合負けなしとしたU-23。

ここ最近のU-23の戦いを見る限り、
今節の対戦相手である藤枝にも十分勝機はあると見ていたのだけど、
ここはセカンドチームの宿命かな、
好調のチームの中核を担っていた川﨑がトップチームの仙台戦に招集。

残されたメンバーで勝ち点3を獲得したいところだったけど、
U-23の今季の得点の約7割に絡んでいる川﨑の穴を埋めるのは、
予想以上に難しい作業だったようで。

オーバーエージの弊害

今季はオーバーエージをあまり使わずに戦ってきたU-23だけど、
この試合では、一森、菅沼、新里、高木と、
4人もオーバーエージを起用。

一見、心強そうに見えるけど、
調子が良い時のU-23の中にオーバーエージが複数人入ると、
連携が悪くなって却って上手くいかなくなるというのは、
今季のU-23に限った話ではない。

そんな状態の中でも芝本のCKから奥野が先制ゴールを挙げた時は、
この試合もいけるぞと思ったのだけど、
その後はなかなかチャンスを作り出すことが出来ず、
逆に藤枝に同点ゴールを許して前半を終えることになってしまった。

ここ最近のU-23は、左インサイドハーフに入った川﨑がドリブルで持ち上がって、
チャンスメイクを行うというのが崩しのパターンになっていたけど、
この試合でインサイドハーフに入った奥野と伊勢は、
どちらも個人で打開するタイプじゃないから、
同じような崩し方をするのは難しかったね。

川﨑のトップチーム帯同が基本路線になれば、
また苦しい戦いに逆戻りすることは目に見えているので、
新しい得点パターンを確立したいところやね。

DFラインは連携が命

この試合では、守備時は黒川、新里、菅沼、松田の4バックで、
ポゼッション時は黒川が高い位置を取って3バックになるという、
ここ最近のU-23で見られる可変型の布陣を敷いていたけど、
どうも急造感が否めず、この試合の2失点目の場面をはじめ、
DFラインが揃わずに裏を取られる場面がいくつかあったね。

菅沼と新里は元磐田なので、練習する期間が無くてもイメージは共有できるんじゃ…
なんて思っていたけど、よく考えたら所属していた時期は全然被ってないね。

後半に入って山口とタビナスを投入するも修正出来ず、
終わってみれば3失点を喫してしまった。

久しぶりにU-23のゴールマウスを守った一森にとっては、
なかなか苦しい結果になってしまったけど、
この選手の足元のスキルの高さは、今、トップチームで宮本監督がやろうとしている、
DFラインからのビルドアップにとてもマッチしているように思う。

とは言え、東口の牙城を崩すのは相当困難なミッションだし、
カップ戦も敗退してしまっているという状況なので、
一森のビルドアップのスキルを
トップチームの試合で披露する機会が無くなってしまっているのが残念。

この能力を埋もれさせておくのは勿体ないなぁと思っていたりするのだけども。

ここからまた仕切り直し

先月の長野戦以来、1ヶ月ぶりに敗戦を喫したU-23だけど、
今週は7日間で3試合と過密日程だったので、
次節の富山戦までの中6日でしっかり体を休めて、
コンディション万全で北陸に乗り込んで欲しい。

とは言え、トップチームはミッドウィークにアウェイの柏戦が控えている状況。

今節のU-23の戦いを見る限り、川﨑に加えて招集される選手はいないだろうけど、
もし招集されるようなことがあれば、
トップチームの勝ち点3獲得に貢献する働きを期待したいね。

ガンバ大阪U-23 13 藤枝MYFC
‘7 奥野耕平
’37 吉平翼
’59 吉平翼
’90+1 大石治寿