【明治安田生命J3リーグ18節 ガンバ大阪U-23vsロアッソ熊本】突如として開けた視界

2020年11月1日

熊本で見た光景のデジャヴ

現在4連敗中と再びトンネルに迷い込んだ感のあるU-23の今節の対戦相手は、
前半戦をJ2昇格圏の2位で折り返した熊本。

7月にアウェイで対戦した時は、結果だけ見ればウノゼロの惜敗だったけど、
前半から圧倒的にボールを支配され、雨のようにシュートを浴びせられるなど、
内容に関しては完敗だった。

この試合も2ヶ月前のアウェイゲームの続きを見ているかのような展開だったけど、
同じ結果にならないのはサッカーというスポーツの面白いところだ。

ぼくがかんがえたさいきょうのごーるきーぱー

今季のU-23はトップチームに倣って3バックの布陣を敷いて戦っていたけど、
トップチームが4バックに布陣変更をするのに合わせて、
U-23の布陣も4バックへ変更。

また、メンバーに関しても前節の盛岡戦で先発出場した川﨑が外れた代わりに、
前節はトップチームに帯同していた奥野、松田、唐山がメンバー入り。

さらにホームでの試合ということもあってか、
一森、新里、高木といったオーバーエージ組もスタメンに名を連ねたね。

先述の通り、この試合は前半から熊本のパスワークと前線からのプレスに苦しみ、
自陣でプレーする時間が長くなってしまい、
一森と新里にとって忙しい試合展開だったと思う。

東口であればシュートやゴール前に入ってくるクロスをキャッチすることで、
熊本の攻撃を一回終わらせることが出来るのだろうけど、
一森はパンチングで逃れる場面が多いので、
セカンドボールを回収されると熊本の攻撃が終わらない。

これが熊本に波状攻撃を許す原因の一つになった感もあるのだけど、
タッチライン際に開いた味方選手に届く一森のフィードの美しさは、
何度見ても惚れ惚れするものがある。

東口のセービングスキルと一森の足元の技術が合わされば、
すごいGKが誕生しそうな気もするけど、
そんなゲームのような話をしてもしょうがないね。

してやったりの後半2得点

スコアレスで前半を折り返したU-23の森下監督は、
後半10分に黒川に代えて山口を投入するという左SB同士の交代を行ってきた。

この交代の少し前の時間帯に、
黒川が守備の対応を誤って裏を取られる場面があったので、戦術的と言うより、
そのプレーに対する懲罰的な意味合いの交代なのかなと思った。

しかしながら、その3分後に交代で入った山口がスーパーミドルを叩き込んで、
U-23に先制点をもたらすのだから、結果的にこの交代は的中。

さらに後半40分にはアタッキングサードに侵入した唐山が右サイドにパスを流すと、
これを受けた白井が落ち着いてファーサイドのサイドネットを揺らすシュートを決め、
熊本相手に終始主導権を握られる展開ながら、なんと2-0で勝利。

また、熊本に失点を許さなかったのは、
左CBのポジションでプレーした新里が良かったというのもある。

4バックの際にいつも左CBのポジションに入るタビナスは、
インターセプト後にドリブルで中盤に持ち上がったり、
縦パスを選択するなど、攻めのプレーが持ち味だけど、
ここ最近の試合ではドリブルを止められたり、
パスカットされて、ピンチを招く場面が多かった。

普段、そんなタビナスのプレーを見ているせいか、
この試合での新里は、繋げそうな場面でもタッチラインに逃げるなど、
かなりセーフティにプレーしている印象を受けたけど、
きっちりと相手の攻撃を切ることが出来ていたので、
それが却って良かったんじゃないだろうか。

前回の対戦から得点はそのままで失点をゼロに

今節の勝利でU-23の連敗は4でストップ。

まさか2位の熊本相手に連敗を止めることが出来ると思っていなかったので、
今節の勝利を機にまた波に乗っていきたいね。

次節はホームでYSCC横浜と対戦。

今節の対戦相手の熊本と比べればまだ組み易い相手かなとは思うけど、
前節の盛岡然り、U-23はフィジカルを前面に押し出してくる相手には、
苦戦を強いられることが多いので、油断せずに臨みたいところ。

前回の対戦では5-5という大味な馬鹿試合を演じてしまっただけに、
次はスマートに勝って連勝といきたいところやね。

ガンバ大阪U-23 20ロアッソ熊本
’58 山口竜弥
’85 白井陽斗