【明治安田生命J1リーグ7節 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪】2021年シーズンの”2度目の開幕戦”はスコアレスドロー

ピンチはチャンス

2021年のJ1リーグも今節が第7節。

しかしながら、新型コロナウイルスのクラスター発生に伴い、
チーム活動休止に追い込まれた我らがガンバ大阪にとっては、
2月27日に行われた開幕戦の神戸戦以来、2試合目のリーグ戦。

開幕戦が終わってから試合が無い状態が続いたのは昨季と同じだったけど、
他のチームが試合を行なっている中、我々の時間だけが止まっているという状況は、
なかなか歯がゆいものがあった。

ただ、シーズン序盤でのチーム活動休止だったので、
延期となった試合の代替試合のスケジューリングはし易いことと、
仙台や横浜FCなど、まだ今季のリーグ戦勝利を挙げていないチームがあるので、
1勝1分で降格圏を抜け出せると言う状況は不幸中の幸い。

宮本監督が言うように、我々が置かれている状況はピンチかもしれないけど、
これをチャンスに変えていけるように、これからの試合をハードワークしていくしかないね。

コンディション不良の懸念は杞憂

今季ここまで4−3−3を採用していた宮本監督だけど、
ビッグアーチに送り込んだ11人が敷いた布陣は、昨季後半の基本布陣である4−4−2。

GKは東口、DFラインは右から髙尾、三浦、昌子、藤春、
中盤は井手口と山本、2列目は右に小野瀬、左に倉田で、
2トップにはパトリックとチアゴアウベスが起用された。

先日の日韓戦に出場していたキムヨングォンのコンディションが相当悪そうだったので、
試合間隔が空いたことによるコンディションの悪化を懸念していたのだけど、
それほど体が重そうな選手はおらず、意外と動けていた印象。

チアゴアウベスの先発起用は予想外だったけど、
周囲との連携で崩す場面はほとんど無かったものの、
左足での強烈なシュートや可能性を感じるドリブルでの持ち出しもあり、
個人としてはまずまず良いプレーをしていたように思う。

ただ、広島のゴールを脅かすという場面までは作り出せず、
前半のガンバで一番得点の匂いがした場面と言えば、
CKから倉田のバックヘッドが青山の手に当たって
VARでの判定に持ち込まれたプレーぐらいだろうか。

まあ、結局、故意のハンドではないということでPKは得られず。

その後は広島のジュニオール・サントスの突破に手を焼き、
徐々に守勢に回る時間が長くなってしまったね。

予想外に機能した舵取り役

後半に入っても前半の終盤から続く悪い流れを断ち切ることが出来ず、
広島に主導権を握られる時間帯が長かったガンバだけど、守備陣の粘り強い守りでゴールは許さず。

藤春が中央で良いカバーリングを見せる場面が多かったけど、
サイドバックを中のレーンにポジショニングさせるという今季のガンバの取り組みが、
この試合では守備の局面で効果を発揮したように思う。

宇佐美やレアンドロペレイラ、福田を投入しても流れを変えられずにいたガンバが、
初めて攻勢に転じたのは、
後半38分に山本と小野瀬に代えて矢島とチュセジョンを投入してから。

チュセジョンは先日の日韓戦のメンバーにも召集されていたけど、
名古屋戦の前に陽性反応を示したPCR検査の結果が、
日韓戦が近づいてもまだ陰性に戻らないという理由でメンバー外に。

そんなこともあって、一番コンディションに対する懸念があった選手だけど、
短い時間の出場ながら可能性のあるパスを何本も通していたし、
さすが韓国代表のレギュラーボランチというプレーを見せていたね。

この試合の山本はらしくないパスミスやコントロールミスが多く、精彩を欠いていたので、
結果論だけど、チュセジョンがこれだけ出来るなら、
もっと早い時間に交代させても良かったんじゃないだろうか。

ホーム開幕は桜が散ってから

試合はお互いにゴールを挙げることが出来ずスコアレスドロー。

勝ちたかったけど、1ヶ月以上試合間隔が空いた中で、
今季無敗の広島相手にアウェイで勝ち点1という結果はそこまで悲観することはないと思う。

次節は中3日でホームの福岡戦。

本来であればホーム開幕戦は3月6日に迎えるはずだったので、
随分と先延ばしになってしまったけど、
ホーム開幕を待ちわびていた青黒のサポーターに今季初勝利を届けて欲しいね。

サンフレッチェ広島00ガンバ大阪